文章過激派の著者による「誰も教えてくれない人を動かす文章術」
文章においては、凡庸さは恥
「文章においては、凡庸さは恥」、著者の斎藤孝氏は断言しています。
そして「誰も教えてくれない人を動かす文章術」では頭からお尻までこの考え方が貫かれています。
ここが本書の凡庸でない点であり、読みどころだと思います。
過激ともとれる言葉に注目してしまいますが、人を動かす文章術についても抜かりはありません。
- エッセイを書く技術
- ビジネスの文章力
- 学生のための文章術
- メールの書き方
- 評価されるワンランク上の文章力
といったように、本書は具体的なシーン別で章が構成されています。
それぞれの章では、凡庸でない文章を書くための段取りや考え方が例とともに説明されています。
例えばエッセイを書く時の段取りについて、次のようにまとめられています。
(1)ネタ出し *思いついたものを書きだす
*会話をメモする
▽
(2)グループ分け *ネタを3つぐらいのグループに分ける
▽
(3)ゴールを決める *最後の文章を考える
▽
(4)タイトルを決める *「つかみ」が大切
▽
(5)通過地点を設定する *1がこれで「えー!」
2がこれで「へぇ」
結局3になる「ほぅ」
の3つを考える
▽
書く作業へ
このような流れの説明とともに具体的な例が挙げられているため、内容が理解しやすかったです。
読んで損なし
「凡庸さは恥」この言葉は私にはとても刺さりました。
本書を読む前と後とでは文章を書くときの心持ちが明確に変わっています。 もはや、文章過激派の見習い構成員です。
どうすれば自分なりの視点を文章盛り込めるかを意識することが普通になりました。
この点だけでも本書を読んだ価値があったと考えています。
その他の部分を含めて、本書の内容は文書を書くすべての場面で有用なものだと思います。
例えば、商品紹介の説明、クラウドソーシングでのプロフィール文などにおいても、目を引く文章が書ければ集客につなげられるはずです。
そういう意味では文章を書くということをメインにしている人だけでなく、フリーランス、副業をしている会社員のような方にもおすすめです。
日常的に文章を書く人も書かない人も読んでおいて損はない、良い本でした。